東京高等裁判所 昭和34年(ラ)876号 決定
しかしながら、民事訴訟法第三十五条第六号所定の「前審」とは、当該事件の直接又は間接の下級審をいうのであるから、仮処分決定は本案事件の前審には該当しない。従つて仮処分決定に関与した裁判官は本案事件の審理から除斥さるべきものではない。また、民事訴訟法第七百五十七条は、仮処分命令は本案の管轄裁判所の管轄と定め、仮処分決定をした裁判官と同じ裁判官が本案事件の審判に関与すべきことを予想していることが推測せられるから、仮処分決定に関与した裁判官には、前審関与に準じて忌避の原因があるという所論は採用できない。
(奥田 岸上 下関)